ハイエンドGPUには、必ずといって良いほど「補助電源」をつなげる口がありますよね。補助電源は、消費電力の大きなハイエンドGPUを支える存在です。
では、補助電源をあえて刺さずに動作させたとしたら…一体どのような事態になるかご存知ですか?個人の体験をもとに紹介します。
補助電源を使わないことで起こる変化とは?
結論から言うと、補助電源を使わないことで「起動自体がNGになるGPU」と「起動はできるもののパフォーマンスが下がるGPU」に大別されます。
どちらのケースになるかは、ケースバイケースでしょう。私が以前試したときには、AMD製GPUの大半が「補助電源を使わないと起動しない」タイプでした。
一方、Nvidia製のGPUの中には「パフォーマンスを下げたという警告メッセージ付きで起動する」ものがあったことも事実です。ただし、現在の最新モデルでどうなるか…は個別に試してみないことにはわかりません。
どちらにしても、本来は補助電源付きで正常起動・動作するものですから、マザーボードに負担がかかる可能性があります。補助電源はしっかりつなぎ、安定した電力供給のもとで使うに越したことはありません。
補助電源無しモデルはエコなのか?
同型・同クラスのGPUであっても、モデルによって補助電源アリ・ナシが別れていることがあります。一般的には、補助電源無しモデルのほうが低消費電力でエコ…のように感じるのですが、一概にそうとも言えません。
というのも、同クラスのGPUならば消費電力にはそこまで大きな差がないからです。単にマザーボード経由(PCIe経由)で全ての電力を賄うか、補助電源と分割した状態で賄うかの違いです。
補助電源があったほうが、マザーボードへの負担が少なく、結果的に寿命が長くなるとも考えられるのです。
ただし、最新のGTXシリーズでは、末尾”50″(GTX1650)までが補助電源なし、それ以上(末尾60以上=GTX1660以上)は補助電源必須という設計になっているため、特に心配する必要はありません。
この2クラスでは消費電量が大幅に異なる(75Wと120W)ため、補助電源の有無で安定性に違いがでるようなことはないからです。
補助電源使用時は余裕を持った電源選択を!
GTX1660以上の補助電源有りなGPUを使用するなら、電源は慎重に選択しましょう。80PLUS認証のBRONZEを最低ラインとして、できればGold以上を目指したいところ。
また、容量も500W以上を確保しておくと、ワンランク上のGPUにも換装できます。さらに、日本製コンデンサを採用しているか、保証期間は何年か、なども注視していきましょう。
一般的に電源ユニットの保証期間は5年~10年ですが、オウルテックのように12年という超長期保証もあります。補助電源有りのGPUは、高品質な電源とセットで揃えると、安定した動作が見込めますよ。