スペック的にあまり目立った変化が見受けられなかったAMD RadeonのハイエンドグラフィックカードRX580 8GBモデルと、1世代前のRX480 8GBを比較してみたいと思います。
Radeon RX580とRadeon RX480のスペック
Radeon RX580 8GBのスペック
- アーキテクチャ : Polaris20
- プロセスルール : 14nm
- シェーダプロセッサ数 : 2304
- ベースクロック : 1257MHz
- ブーストクロック : 1340MHz
- VRAM : GDDR5 8GB
- メモリバス : 256bit
- メモリ帯域 : 256GB/s
- TDP : 185W
Radeon RX480 8GBのスペック
- アーキテクチャ : Polaris10
- プロセスルール : 14nm
- シェーダプロセッサ数 : 2304
- ベースクロック : 1120MHz
- ブーストクロック : 1266MHz
- VRAM : GDDR5 8GB
- メモリバス : 256bit
- メモリ帯域 : 224GB/s
- TDP : 150W
どちらもハイエンドグラフィックカードらしいスペックとなっています。Polarisアーキテクチャのバージョンが違うのはもちろんですが、クロック数の差、そしてメモリ帯域の差、TDPの差、いずれもごくわずかな差でスペックでみる限り大きな性能差があるようには感じられませんね。
Radeon RX580とRadeon RX480の比較
ではさっそくふたつのグラフィックカードの性能差をみてみましょう。測定にあたってのグラフィックカード以外のスペックは同じとします。
Battlefield 1(BF1) 1920×1080 ULTRA
- RX580 8GB : 平均90fps 最低82fps
- RX480 8GB : 平均83fps 最低76fps
The Witcher 3:Wild Hunt 1920×1080 ULTRA
- RX580 8GB : 平均57fps 最低45fps
- RX480 8GB : 平均52fps 最低41fps
Call of Duty:Infinite Warfare(CoD) 1920×1080 MEDIUM
- RX580 8GB : 平均102fps 最低76fps
- RX480 8GB : 平均94fps 最低70fps
Gears of War4(GoW4) 1920×1080 ULTRA
- RX580 8GB : 平均90fps 最低68fps
- RX480 8GB : 平均77fps 最低62fps
Doom [VULKAN] 1920×1080 NIGHTMARE
- RX580 8GB : 平均158fps 最低115fps
- RX480 8GB : 平均144fps 最低110fps
マイニング特需で枯渇したRadeonグラフィックカード
Radeon RX480にせよRX580にせよ、ゲーミング性能としてはNvidiaのGTXシリーズに見劣りするのが現実です。RX480もRX580も価格としては5万円前後とNvidia GTX1070相当の価格になっています。
しかしいずれのグラフィックカードもどこのショップでも売り切れていることも多くなっています。大きな理由としては一部の仮想通貨のマイニングにAMD Radeonが良いパフォーマンスを発揮していたためです。そのため一時期市場からAMD Radeonのグラフィックカードがローエンドからハイエンドまでごっそり姿を消した時期もあったほどです。
いずれにせよ現在のAMD RadeonのグラフィックカードはコストパフォーマンスでNvidia GTXシリーズに劣るでしょう。しかしマイニングなどAMD Radeonの方が優れている場面もあります。メーカーにこだわらず、しっかりと自分の用途に合わせた選択をするようにしましょう。