ファームウェア(Firmware)とはコンピュータを構成するハードウェアを動かすために、ハードウェア自体のROMに組み込まれているプログラムのことをいいます。普段パソコンを使っているときはまったく意識することがないですが重要な役割をもっています。ファームウェアとはどういうものかを解説しましょう。
ファームウェアはハードウェアを操るために必要不可欠
ファームウェアとはコンピュータだけでなく、ゲーム機やテレビなどのデジタル機器に内蔵されているソフトウェアです。本体内部にROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリといった電源が一切遮断されてもデータが消えない不揮発メモリが搭載されており、そこにファームウェアは記録されています。
ファームウェアはハードウェア内部のデータ処理などの制御をおこなうために必要なものです。ハードウェアには様々なチップや回路が組み込まれています。それらを開発者が意図した振る舞いをさせるためには細かな命令や制御が必要になります。そういったものをファームウェアが制御して、ハードウェアは開発者が想定した通りに動くことができているのです。
あれにもこれにも入っているファームウェア
電子機器にはほぼすべてといっていいほどファームウェアが入っています。
パソコンの中のパーツにもファームウェアが入っています。これは一例ですがほとんどのハードウェアに入っていますよ。
- マザーボード
- ハードディスク
- SSD
- 光学ドライブ(CD、DVD、Blu-ray)
- グラフィックカード
- サウンドカード
パソコンだけではありません。私たちの身の回りの電子機器にもファームウェアは入っています。
- テレビ
- レコーダー
- ブロードバンドルーター
- スマートフォン
- タブレット
- プリンタ
- デジタルカメラ
- ドローン
- 車
最近ではスマートホームやスマート家電など家具家電にもチップやネットワーク機能が搭載され、どこからでも照明のスイッチを入切できるようになったり、冷蔵庫の中身が見えたりと便利になっています。これもすべて中に入っているソフトウェアやファームウェアが活躍しているのです。
ファームウェアの更新で問題を修正
発売段階では露見していなかったセキュリティ上の問題や、機能の不備や問題などが見つかる場合があります。そのまま使い続けると問題がある場合はメーカーはファームウェアやソフトウェアの更新を消費者やユーザーにお願いします。ファームウェアやソフトウェアの更新をすることで問題のあったプログラムが安全に動作するように修正することができるのです。
家電や車でもリコールなどニュースを見ることがあるでしょう。見つかった問題をそのままにしておくと重大な事故が起こりえる場合は特にシビアにソフトウェアやファームウェアのアップデートを行うことが法律によって定められています。出荷した台数と問題を修正した台数までしっかりとチェックしています。
使っている機器で新しいファームウェア情報がないかを定期的にチェックすることをおすすめします。もし発表されていた場合はできる限りアップデートしましょう。