Intelの第9世台CPU「Coffee Lake-S Refresh」が2018年10月に発売となり、「Core i5 9600K」搭載のBTOパソコンが増えそうですね。一方、まだまだ第6世代のSkylakeをメインマシンで使用している方は多いと思います。
しかし、できることならそろそろSkylakeは脱出して、新世代CPUに移行すべきではないでしょうか。その理由を解説していきます。
“脱Skylake”の理由その1:マルチスレッドがやや力不足
Skylake世代のミドルレンジモデルといえば「Core i5-6500」が代表的です。私も3年ほどお世話になりました。4コア4スレッドで、3.2GHz動作、ターボブースト対応とバランスが良く、ゲームから軽作業まで何でもこなせる名機です。
しかし、最新世代のCPUに比べるとマルチスレッド性能で見劣りします。実際にCore i5 9600Kと比較してみると…
シングルスレッド性能 | Core i5 9600Kが26%高速 |
マルチスレッド性能 | Core i5 9600Kが129%高速 |
総合性能 | Core i5 9600Kが77%高速 |
という結果になってしまうのです。K付きモデルとの比較ですから、適切とは言い難いのですが、同じミドルレンジであることは間違いありません。マルチスレッド性能で倍以上の差がついており、重量級の3DゲームやハイエンドGPUの動作に影響することは確実でしょう。
“脱Skylake”の理由その2:GPUのボトルネックを回避する
nvidiaからRTXシリーズが発売され、いよいよ本格的に「4KHDR&60FPS」環境が視野に入ってきました。4KHDR&60FPSを実現するには、RTXシリーズの上位モデル「RTX2080ti」「RTX2080」「RTX2070」が候補になるでしょう。
これら最新世代のハイエンドGPUの性能を最大限に引き出すには、CPUの能力も高くなくてはなりません。SkylakeでもCore i7 6700ならば問題ないかもしれませんが、Core i5-6500や6600では少し不安ですね。
そもそもGTX1000番台でも、ハイエンドモデルのボトルネックにならないのは「Core i3 8100以上」と言われています。
そしてCore i3 8100とCore i5-6500では、前者のほうが10%程度高速なのです。つまり、Skylake世代のミドルレンジCPUは、RTXシリーズのボトルネックになる可能性が否定できない、ということになります。
Z390マザーボードへの移行も視野に
ちなみに第6世代のSkylakeと第9世代のCoffee Lake-S Refreshは、同じ「LGA1151」というCPUソケットです。この2者は互換性がなく、CPU交換の際にはマザーボードも交換する必要があります。
しかし、これはシステムを一新する良い機会です。第9世代向けにZ390マザーボードも登場し、Skylakeから移行するには良い機会ですからね。4KHDR環境への先行投資として、移行を検討してみてはいかがでしょうか。