RTXシリーズのハイエンドモデルは、リファレンスが3連ファンであり、グラフィックカードの長さは30センチを超えます。大型のPCケースなら許容範囲ですが、小型化が進むPC市場では大きさに難があるのも事実でしょう。
しかしRTX2070でショート版が発売されており、小型化を好むユーザーは注目の一品となっています。
カード長約21センチの「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 Mini」
ZOTACは、リファレンスサイズの3分の2にあたる約21センチのRTX2070を発表しました。その名も「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 Mini」。
GTX1050や1050TiクラスのローエンドGPUならば、Mini-ITXマザーにおさまる17センチが存在するものの、RTXシリーズにはまだまだ小型モデルが少ないのが現状です。
また、小型化によってOC耐性やベースクロックが犠牲になることも少なくありません。その点においてこの「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 Mini」は非常に優秀です。
リファレンス同様のOC仕様を保持し、ベースクロックの大きな変化もありません。つまり、単純に小さく凝縮された高性能GPUと言えます。動作音はリファレンス版や3連ファンのものにくらべるとやや大きいですが、それでも十分に許容範囲でしょう。
さらに各種ベンチマークでもリファレンス版とほぼ同一のスコアを叩き出しており、「性能を落とさずに小型化したい」ユーザーには最適な一枚です。
ショート版GPUを使うメリット
PCパーツは、少なからずスペースの制限を受けます。誰もがフルサイズATXを設置できるわけではないため、小型化できることに越したことはないでしょう。
また、小型であればあるほど取り回しが簡単で、交換・清掃・移設などのハードルが下がります。今は最新型のGPUであっても、必ずいつかは「型落ち」になるもの。かつてのメインマシンをサブマシンとして組み替えるとき、小型なショート版GPUは重宝するでしょう。
ちなみに「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 Mini」は、尺は短くなっても厚みは2スロットのままなので、大抵のPCケースに順応します。
今後は4K+レイ・トレーシングが当然の世界になっていくため、将来の小型化を見越してショート版の高性能GPUを入手しておくべきかもしれませんね。
廃熱と電源には十分な配慮を!
狭いスペースに設置できるとはいっても、「廃熱」がしっかり行われなければ、GPUの寿命は縮まります。また、小さいとはいえ消費電力180WクラスのGPUですから、電源は最低でも550W程度は確保したいところ。
「ZOTAC GAMING GeForce RTX 2070 Mini」は、Mini-ITXマザーにも適合する優れもので動作時の温度も70度以下をキープできますが、油断のない構成を心がけたいところです。