nvidiaの新GPUであるRTXシリーズが登場し、旧世代のGTX1000シリーズとの性能差が話題になっています。
このRTXシリーズは、これまでの例に漏れず、消費電力も大きめです。そこで、RTXシリーズへのアップグレードで電源を交換すべきかを考えてみます。
RTXシリーズのTDPと推奨電源容量
まず、2018年9月時点で発表されている上位3モデルのTDPと推奨電源容量を整理しておきましょう。
RTX2080Ti
TDP | 250W |
推奨電源容量 | 700W |
RTX2080
TDP | 225W |
推奨電源容量 | 650W |
RTX2070
TDP | 250W |
推奨電源容量 | 550W |
ちなみにGTX1080のTDPは180Wで、推奨電源容量は500W以上でしたから、やはり全体的に消費電力が上がっていると考えて良さそうです。
つまり、これまでの電源では力不足になる可能性があるわけですね。仮にこれらRTXの上位モデルへアップグレードするならば、500Wの電源は危険です。やはり状況に応じて、電源交換が必要になると言えるでしょう。
ターゲットは80PLUS認証プラチナか?
私の個人的な意見ですが、RTX2070以上を使うなら、80PLUS認証のプラチナを狙うのが良いと思います。プラチナは負荷50%状態での変換効率が92%、100%では89%です。つまり、かなり高負荷をかけても変換効率が9割程度で推移します。
いたずらに電源の容量だけを追い求めるよりも、700W程度で80PLUSプラチナを狙ったほうが、予算も少なくて済むでしょう。ゴールドとおなじくらい市場での流通量もありますし、選択肢も豊富です。2万円以下で買えるモデルが複数あるのも嬉しいですね。
おすすめの候補としては、以下の3つが挙げられます。
・SILVERSTONE「SST-ST75F-PT」…15000円前後、容量750W
・Seasonic「SSR-650PX」…17000円前後、容量650W
・Seasonic「SSR-750PX」…20000円前後、容量750W
他にもENERMAXや玄人志向にお得なモデルがありますが、価格と容量、さらに80PLUSプラチナという条件で考えると、この3つが有力になりそうです。80PLUS認証については「電源ユニットの80PLUSエディションの違い」で解説しています。
RTXシリーズ搭載BTOパソコンにも注目
電源選びは、初心者にとってややハードルが高いものです。特に、発売されたばかりの新世代パーツの増設が重なると、電源容量が計算しにくいですからね。無理に自作しようとせず、BTOショップのゲーミングPCを狙うのもひとつの方法です。
大手BTOショップの多くは、パーツの相性や電力のバランスを考慮しており、厳密な耐久テストも行っています。そのため、パーツのグレードは少し落ちるとしても、原因不明のトラブルが起こりにくいのです。
大手BTOショップからは今後、続々とRTXシリーズ搭載のゲーミングPCが発表されることは間違いありません。電源選びに不安があるなら、ぜひBTOパソコンをチェックしてみてください。