HDDからSSDへの換装は、非常にコスパが良いアップグレード対策です。数千円でマシンの動作が軽くなります。
しかし、中身のコピーに意外と手間がかかる…と敬遠する方が多いのも事実でしょう。そこで、ストレージのコピーを簡単に行えるハードウェアを紹介します。
ストレージ移行に便利な「HDD/SSDクローン&イレーススタンド」
AOTECHから発売された「HDD/SSDクローン&イレーススタンド(AOK-ERASECLONE-U3)」は、ストレージのコピーに威力を発揮する製品です。
ソフトウェアでのデータバックアップツールではなく、スタンドにストレージ(HDDやSSD)を設置してコピーするハードウェアタイプ。
SSD換装時の「データ引っ越し」や「バックアップ作成」「SSDのリフレッシュ」などに使用できます。対応インターフェースは、SATA接続の3.5・2.5インチHDD/SSDです。
この製品の特徴として、3つの動作モードがあります。
- 「ストレージ⇒ストレージ」でデータコピーを行う「クローンモード」
- 「PC⇒ストレージ」でデータコピーを行う「PCモード」
- スタンドアロン(単独)でデータ抹消を行う「イレースモード」
クローンモードとイレースモードでは、PC自体が不要です。そのため、マザーボードや電源の故障で旧PCが起動しなくなっても、新PCへとデータ移行できるという強みがありますね。
このあたりは、ソフトウェア型のデータコピーツールには無いメリットです。実際にPCの故障⇒データコピーを経験するとわかりますが、旧PCからデータを吸い出すためには、かなりの労力がかかります。
故障したPCからストレージを取り外し、SATA⇒USBへの変換ケーブルを使って新PCに接続(外付けストレージ」として認識)。なおかつデータ移行を行う…という作業が必要だからです。
こういった作業を一切省略しつつ、新環境へ移行できる本製品は、故障時の心強い味方になるはずです。
ハードウェア式データ移行ツールの代表例
今回紹介している「HDD/SSDクローン&イレーススタンド(AOK-ERASECLONE-U3)」と同様の機能をもつ製品は、他のベンダーからも発売されています。
代表的なところを挙げると、
- 玄人志向「KURO-DACHI/CLONE+ERASE/U3」
- FIDECO「ドッキングステーション」
- ロジテック「SATAIII・10TB対応 2BAY スタンド型デュプリケーター」
- Inateck「HDDスタンド」
価格は「4000円前後」が主流ですね。メーカー製PCのリカバリーエリアも含めてコピーしてくれるので、リカバリー用メディアを作成する手間も省けます。
メーカーによって呼び名は様々ですが、「ドッキングステーション」「デュプリケーター」「HDDスタンド」などで検索すると、色々な製品が見つかりますよ。
PCゲーマーなら、故障やアップグレードに備えて購入しておいても損は無いでしょう。データ消失のリスクがぐっと下がることは間違いないですね。