PCパーツは耐久性が高く、故障率が低いものが「高品質」といわれます。特に、高負荷状態が続くゲーミングPCにおいては、高品質なパーツが好まれますよね。
では、耐久性や故障率は、一体どのような方法で知れば良いかご存じですか?この問題を解くヒントは「MTBF」という指標に隠されています。
故障間隔を示すMTBF
MTBFは、簡単にいえば「前回の故障と今回の故障の間が、どれだけ空いているか」を表す指標です。別名「平均故障間隔(Mean Time Between Failure)」とも呼ばれます。
つまり、厳密には「耐久性」ではなく、「故障の頻度」を表す値なのです。しかし、このMTBFが長居ほど故障しにくく、故障する頻度も低いということで、耐久性を推測する重要な値として用いられているわけです。
では、MTBFを求める計算式を見てみましょう。MTBFは、次のような計算で求められます。
・稼働時間の合計 ÷ 故障回数
PC用パーツの場合は「○○時間」という風に、「時間数」が記載されることが多いです。この数字が大きいほど耐久性が高いと見ることができます。
よく「MTBF=10万時間」などと記載がありますよね。1年間は8760時間ですから、MTBFが10万時間ということは、平均して12年に1度、故障する可能性があると考えられるわけです。
また、MTBFが5万時間のものよりは、10万時間のパーツのほうが「高耐久」であると考えても良いでしょう。
CORSAIRの独自基準「DMTBF」
このようにMTBFは、故障間隔を耐久性の証としています。また、メーカーによってはMTBFを応用して独自の基準を設けていることもあります。
その好例がCORSAIRの「DMTBF」です。先頭のDは「Demonstrated(実証するという意味)」の頭文字であり、MTBFを単なる理論上の数字ではなく、「実際に使える時間」として捉えていることが特徴です。
CORSAIRはこの独自基準「DMTBF」を採用したモデルにかなりの自信を持っており、非常にめずらしい「10年保証電源」を販売しています。ちなみに10年保証を設けているのは「RMx(2018)シリーズ」ですね。以下のようなモデルがあります。
CORSAIRの10年保証電源、RMx(2018)シリーズ
RM550x 2018 | 550W電源、80PLUS GOLD認証(10000円前後) |
RM650x 2018 | 650W電源、80PLUS GOLD認証(11000円前後) |
RM750x 2018 | 750W電源、80PLUS GOLD認証(13000円前後) |
RM850x 2018 | 850W電源、80PLUS GOLD認証(13000円前後) |
※MTBFは全て10万時間
RMx(2018)シリーズは全て日本製のコンデンサを採用しており、高耐久で高品質な電源といえます。価格もそれほど高いわけではなく、コスパの良い電源といえるでしょう。
ちなみにMTBFは、電源以外にもストレージの品質を表す値として使われます。SSDやHDDですね。是非参考にしてみてください。