ゲーミングPCの中で、最も「電気を食う」パーツがGPUです。そのため、GPUの交換と同時に電源の交換が必要になることも珍しくありません。しかし、GPUだからすぐに必要な電源容量を計算するのは、なかなか難しいもの。そもそも「TDP」表記ですから、消費電力がはっきりしないこともあります。
そこで、ゲーミングPC初心者~中級者へ向けて、GPUと電源容量の紐づけ方を紹介します。
補助電源の要否で対応させる方法
まずひとつめは、GPUに補助電源が必要かどうかで電源容量を推測する方法です。
GPUは、消費電力量やランクに応じて、「追加電源」が必要になることがよくあります。6ピンや8ピンのコネクタを本体につなぎ、マザーボード以外からの電源供給路を増やすわけですね。
このとき、大体次のように電源容量を推測できます。
補助電源無しのグラボ | 400~500W電源 |
補助電源が6ピンか8ピン | 500~650W電源 |
補助電源が複数(6+8や8+8など) | 600~750W電源 |
SLIなど、2枚刺し構成 | 800W~1000W以上 |
特に注意すべきが「補助電源が複数(6+8や8+8など)」の場合です。このケースではハイエンドなGPUが多く、RTX2080(6+8)やRTX2080Ti(8+8)が該当します。600W以上の容量を持ち、なおかつ80PLUS認証ゴールド以上の電源を選ぶようにしましょう。
計算式で対応させる方法
2つめの方法は、計算式で求めるやりかたです。CPUとGPUのTDPを使い、以下のように計算すると、適切な電源容量が求められます。
(「CPUのTDP」+「GPUのTDP」)x1.5+100
もっとおおざっぱに「GPUの消費電力量+300」という計算もありますが、個人的には上記の計算をすすめますね。ちなみに1.5の部分は1.3程度でも大丈夫です。この部分はいわゆる「マージン(余裕)」を確保しているからです。
主要GPUと電源容量の対応表
では最後に、2019年時点での主要なGPUと電源容量の対応表を記載します。GPU交換の目安にしてみてください。
GTX1050Ti | 350W以上 |
GTX1060(3GB) | 400W以上 |
GTX1060(6GB) | 400~450W以上 |
GTX1070 | 450W以上 |
GTX1070Ti | 500W以上 |
GTX1080 | 550W以上 |
GTX1080Ti | 600W以上 |
RTX2060 | 500W以上 |
RTX2070 | 550W以上 |
RTX2080 | 600W以上 |
RTX2080Ti | 650W以上 |