2018年はAMDのRyzenがCPU業界をけん引した年になりました。2019年は一体どのような年になるのでしょうか。そのヒントが、Intelの新CPU「Skylake-X Refresh」シリーズに隠されている気がします。
スーパーハイエンド向けCPUとして登場したSkylake-X Refreshは、ゲーミングPCに必要なのかを考えてみます。
打倒Thread ripper?Skylake-X Refreshとは?
Skylake-X Refreshは、Intelの第9世代Core Xシリーズです。Intelでは、通常のCoreシリーズの上位版として「Core Xシリーズ」を設けており、同シリーズの最新版といえます。
早速ですが、今回更新されたCore Xシリーズのラインナップを見ていきましょう。
Core i9-9980XE(LGA2066)…約252000円
18コア36スレッド、3~4.4GHz動作(TurboBoostMax3.0時4.5GHz)、TDP165W
Core i9-9960X…約214000円
16コア32スレッド、3.1~4.4GHz動作(TurboBoostMax3.0時4.5GHz)、TDP165W
Core i9-9940X…約176000円
14コア28スレッド、3.3~4.4GHz動作(TurboBoostMax3.0時4.5GHz)、TDP165W
Core i9-9920X…約150000円
12コア24スレッド、3.5~4.4GHz動作(TurboBoostMax3.0時4.5GHz)、TDP165W
Core i9-9900X…約126000円
10コア20スレッド、3.5~4.4GHz動作(TurboBoostMax3.0時4.5GHz)、TDP165W
Core i9-9820X…約112000円
10コア20スレッド、3.3~4.1GHz動作(TurboBoostMax3.0時4.2GHz)、TDP165W
Core i7-9800X…約76000円
8コア16スレッド、3.8~4.4GHz動作(TurboBoostMax3.0時4.5GHz)、TDP165W
シリーズの全モデルでTDP165Wでありながら、物理コア数とスレッド数は2コア4スレッドずつの差があります。また、価格を見ると明らかにAMDの「Ryzen thread ripper」を意識しているといえるでしょう。
正直なところ、CPUだけで10万~20万円以上もの予算をかけるのは、難しいというユーザーが多いのではないでしょうか。
私も、ここまで高額なCPUは購入したことがありません。果たして、スーパーハイエンドモデルといえるSkylake-X Refreshを、ゲーミングPCに採用する意味はあるのでしょうか。
Skylake-X RefreshをゲーミングPCに搭載するメリット
価格面では難があるものの、実用面で考えると、それなりに購入する意味がが見えてきます。個人的にですが、以下のようなメリットがあると考えました。
- 動画編集、配信向けマシーンとして万能である
- GPUやストレージも進化しているため、RTXシリーズやNVMe SSDと組み合わせて超速ゲーミングPCを実現できる
- GPUの複数枚稼働でもスペックに余裕がある
現行のゲームタイトルで、Skylake-X Refreshでなければ動かないというものは無いと思います。ただし、「少しでも良い環境でゲームをしたい」「youtubeでの実況配信でストレスを感じたくない」という方にはうってつけかもしれません。
特に動画編集、配信においては、マルチコアの高クロックCPUが非常に有用です。これは、ライバル製品であるAMDのRyzen Thread ripperにも同じことが言えます。
もし、今後ゲーム実況や動画編集を本格的に始める予定があるのなら、購入を検討してみてもよいでしょう。
BTOパソコンなら40万円前後で購入可能
こういったスーパーハイエンドCPUは、自作PCとして購入するよりもBTOショップを通したほうがお得です。例えばパソコン工房なら、「Core i9-9900X」と「RTX2080」を搭載したモデルが税別375000円程度で入手できます。
組み立てやパーツ交換時の故障リスクを考慮すると、BTOショップでバランスの取れたモデルを購入するほうが安上がりではないでしょうか。