ゲーミングPCはさまざまなパーツの集合体です。本当の意味でコスパの良さを見極めるためには、ポイントを絞ってパーツを見ていく必要があります。そこで今回は、自作PC、BTOパソコン選び両方に使える、パーツごとの重視項目をまとめてみました。
パーツごとに重視すべき項目
まず、重視すべきパーツとして「CPU」「GPU」「電源」「マザーボード」を選びます。
なぜこの4つが重要かというと、「計算する」「描く」「(電気を)供給する」「支える」という、人間に例えるなら「頭」「心臓」「骨格」に相当する部分だからです。
では早速、それぞれのパーツについて、重視すべき項目を見ていきましょう。
CPU
CPUは頭脳であり、PCの基礎的な計算力を担当する部分です。特にゲーミングPC用ならば、以下の点を重視したいところ。
- 物理コア数(4コア以上)
- 動作クロック数
- TDP
これまでは2コアでもシングルスレッド性能さえ高ければ、ゲーミングPC用のCPUとしては十分でした。しかし最近ではマルチコア・マルチスレッド対応のゲームタイトルが増え、物理コア数が増えるほどに快適な動作が見込めるようになっています。
また、TDPは発熱や消費電力に関係してくるため、65W~95W程度が理想かもしれません。
GPU
次にGPUです。
- CUDAコア数(演算ユニット数)
- VRAMの規格と容量
- 動作クロック数
- メモリクロック
- TDP
CPUの物理コアに相当するのがCUDAコア数です。また、VRAMは「GDDR5<GDDR6<HMB2」の順に新しく、右にいくほど高性能だと考えてください。メモリクロックや容量は多いほど有利です。
また、PCの中で最も電力消費が激しくなるパーツですから、TDPを重視することもおすすめします。ミドルレンジ以上ならば75W~180W程度が狙い目です。このレンジならば500~600Wの電源でも許容範囲といえるでしょう。
電源
3つ目は電源です。
- 容量
- 変換効率
- 80PLUS認証のグレード
電源は容量が大きく、変換効率が高いほど優秀といえます。変換効率については、80PLUS認証のグレードが高いほど優れています。
マザーボード
最後はマザーボードです。マザーボードはゲーミングPCの骨格ともいえる部分で、全てのPCパーツはマザーボードの規格に沿って配置します。
- チップセットの種類とグレード
- CPU周りのコンデンサの質
- PCIeスロット及びメモリスロットの数
ゲーミングPC用ならば、「CPU周りのコンデンサの質」と「メモリスロットの数」は特に重要です。OC耐性や高負荷時の安定感、拡張性などに影響します。
ゲーミングPCはバランスが命
以上、重要なパーツごとに重視すべきポイントを整理しました。ゲーミングPCはひとつのパーツだけが優れていても、全体的なパフォーマンスは上がりにくい代物です。
CPU、GPU、電源、マザーボードにバランスよくコストをかけ、相性問題もクリアされていることが、高性能なゲーミングPCの必須条件といえます。
BTOパソコンは、あらかじめパーツごとのバランスや、負荷テストの調整が行われており、初心者が自作するよりも低コストだといえるでしょう。
また、仮に自作するとしても、BTOショップのモデルを参考にしながらパーツを選んでいくという方法も考えられます。そういう意味では、大手BTOショップのゲーミングPCは、情報の宝庫と言えるわけです。