ゲーミングPCは、性能や使用されているパーツの種類によって分かれています。初めてゲーミングPCを購入する初心者にとって、豊富なラインナップがハードルになってしまうこともあるでしょう。
このとき、「視点」をしっかりと持っていれば、満足度の高い買い物ができます。
自作PC歴13年で学んだ「ゲーミングPC探し」の視点
よく言われるのが「コスパ(コストパフォーマンス)」なのですが、正直なところ、初心者にはコスパを判断できるだけの知識がありませんよね。
なぜなら「パーツの性能」「相場」が頭に入っていないからです。もちろん、ネットで調べればこれらはわかりますが、ゲーミングPCはパーツひとつで性能が決まるわけではないため、時間がかかります。
そこで、経験をもとに「ゲーミングPC探し」のポイントを3つにまとめてみました。
ポイント1:「CPUとGPUのランク」
ゲーミングPCに限らず、PCの性能はCPUとGPUに大きく左右されます。さらに現在は同じブランドのCPUやGPUでも細かくランクが別れており、モデルナンバーも複雑です。
「GTX1060」と「RTX2060」の一体何が違うのか、明確に説明できるでしょうか?また、これらと「RX 570」のどこが違うのか、すぐにわかるでしょうか?
大抵の初心者は個々の性能など詳しく見ている時間がないと思います。そのため、以下のようなおおざっぱなくくりでランク分けしておくのがおすすめです。
CPU
- Intel:最上位=Core i9シリーズ、次点=Core i7、i5、i3の8000番台
- AMD:最上位=Ryzen thredripperシリーズ、次点=Ryzen 2000シリーズ
GPU
- nvidia:最上位=RTX2080Ti、RTX2080、次点=GTX1080Ti、GTX1080、その他末尾数字が「70」「60」のシリーズ
- AMD:最上位=Radeon RX Vega(64、54)シリーズ、次点=Radeon RXシリーズ
すべて2019年1月時点のランクですが、ネーミングルールが大きく変更されない限りはしばらく使える知識です。ただし、AMDのGPUは近々ネーミングルールが変わるため、注意してください。
おそらく最上位がRadeon RX Vegaではなく「Radeon+ローマ数字」のように変更されます。
ポイント2:「メモリ容量」
最近のゲーミングPCは「DDR4 8GB」モデルが最も多いのですが、個人的には16GB程度は欲しいですね。もちろん、ゲーム専用機で、その他のタスクを全くしないというならば8GBでも構いません。
しかし、64bitOSが当たり前の今、OSを起動しているだけでも2GB以上使用するため、ブラウザのタブを複数開いたままチャットツールを立ち上げながら…という使い方では心もとないです。
16GBもあれば、メモリ量を気にせずガシガシ使い込んでいけますので、本当におすすめです。
ポイント3:「電源の質」と「容量」
電源の質は「80PLUS認証」のランクで判別できます。ちなみに80PLUS認証は、電源の変換効率ごとにランク分けされており、高いランクほど電気を効率よく使えます。
また、耐久性や品質の高さに対する判断基準にもなるため、「Bronze以上」を目安にしたいところです。さらに容量はGPUの追加も考えて「500W以上」を目標にすると良いでしょう。
例えば「80PLUS Goldで500W」の電源であれば、たいていのミドルレンジGPUクラスは問題なく動作させられます。
80PLUS認証のランク(下に行くほど高ランク)
80PLUS ノーマル(無印) | 変換効率80%程度 |
80PLUS Bronze | 変換効率85%程度 |
80PLUS Silver | 変換効率88%程度 |
80PLUS Gold | 変換効率90%程度 |
80PLUS Platinum | 変換効率92%程度 |
80PLUS TItanium | 変換効率94%程度 |
こういった基礎的な視点を念頭においたうえで、あとは外見や大きさなどの好みを付け加えていけば、ハズレを引くことは少ないはずです。ぜひ試してみてください。