グラフィックボードの世代や性能を見る上で便利な型番。前回のNVIDIA社のGeForceに続き、今回はAMD社のRADEONシリーズの型番の見方を解説したいと思います。
AMDの場合はNVIDIAと違なり、型番のつけ方がやや煩雑で、例外的な型番も多いので厄介な面がありますが最近のRXシリーズはシンプルなルールになっているので、参考にしてみてください。
型番のルール
型番はグラフィックボードに搭載しているGPUの等級、世代、性能を表しています。具体的には、以下のルールで表されています。
- ルール1:アルファベットは等級。
- ルール2:アルファベットに続く数字は等級のグレード。
- ルール3:アルファベットに続く数字の上1桁は等級内での世代。
- ルール4:下2~3桁は性能。
- ルール5:同型番内で、最後に「X」がつく場合は性能強化版。
ルール1「等級」について
等級は大まかな世代を表しています。Rシリーズが最新世代、HDシリーズが過去世代です。
ルール2 「等級のグレード」について
等級的には同じ世代でも、グレードで分かれています。Rシリーズで言えば、RX > R9 > R7の順です。
ルール3「世代」について
等級内での世代です。RXシリーズの場合新しい順に、RX Vega > RX 500 > RX 400と続きます。
ルール4「性能」について
基本的に数字が大きいほど性能が高くなります。80>70>60と10刻みでナンバリングされます。
NVIDIAのGeForceとは異なり、世代により80番台が最上位だったり90番台が存在したりと、この番台はハイエンド向けといったはっきりした区分けにはなっていません。また、Fury、Nanoといった例外的なネーミングも存在するので注意が必要です。
ルール5「同型番内でのXの有無について」
最後に「X」がつくモデルは性能強化版であることを示しています。
型番の読み方
以上のルールから、実際に型番を読んでみましょう。
例1:RX580-8G
このグラフィックボードは、
- 最新等級のグラフィックボードで(ルール1)
- 等級のグレードが最上位で(ルール2)
- 500番台の世代で(ルール3)
- 80番台の高性能モデルである(ルール4)
ということが読み取れます。
最後の8Gはビデオメモリ(VRAM)の搭載量を表しています。同じ型番のGPUを装備したビデオカードでも、ビデオメモリの搭載量が異なる場合があるので注意してください。
スペックの目安
RADEONの型番ルールは例外が多く、ルール4の「性能」の数字もハイエンド向けは90、ミドルレンジ向けは60といった具合にしっかりと固定されているわけではないので型番だけで判断するのは難しい面があります。なので、主にゲーム推奨環境の確認や、ベンチマークの確認の際の参考に型番を利用することをおススメします。