撮り貯めた写真や動画、データやコレクション、大切なデータはしっかり守れているでしょうか。パソコンに保存しているだけでは、ある日突然ハードディスクが壊れて消えてしまった、なんてことは他人事ではありません。しっかりと大切なデータを守る術を知っておきましょう。
どんなデータも壊れ物
ハードディスクは小さな長方形の箱の形をしています。その中には磁性体を塗布した金属の円盤が入っており、その円盤に磁気ヘッドを用いてデータを書き込んだり、読み取ったりしています。円盤は高速で回り続けているので、大きな衝撃を与えると円盤と磁気ヘッドが接触して傷をつけてしまい読み込めなくなってしまうのです。
CDやDVDも傷をつけてしまって読み込めなくなってしまった経験がある人もいると思います。USBメモリも抜き差ししていると、ある時突然データが壊れてしまって読めなくなってしまった人もいるでしょう。
どんなデータもいつ、ちょっとしたことで壊れて消えてしまう可能性があるのです。
大切なデータを守るための手段
大切なデータがたくさん詰まっている企業のサーバーなどでは、必ずと言っていいほどデータを守るための保護がされています。この保護のことをRAID(レイド)と呼びます。最近ではパソコンにもRAIDが構成されているものも出てきているようです。
ハードディスクをミラーリング(RAID1)
ミラーリングという言葉を聞いたことがあるでしょうか。Mirror(鏡)という名の通り、ハードディスクを2台用意して、それぞれに同じデータを保持するミラーリングという方法です。1台が故障しても、別のもう1台へすぐに切り替えることによってすぐに復旧が可能です。
しかし二つのハードディスクに同時に書き込みを行うので、ファイルのコピーなど書き込みのスピードが遅くなってしまうことがあります。またハードディスクを2台用意しなければなりませんし、2台あっても1台分の容量しか使うことができません。
USBメモリやDVD・BDにバックアップ
最近はUSBメモリも大容量になって、大きいもので128GBのUSBメモリもあり、値段も4,000円ほどで買えるものもあります。またDVDやBDへバックアップするのもひとつの手です。容量に対しての価格ではUSBメモリには大きく劣りますが、USBメモリにくらべてデータの消失が起きにくいというメリットがあります。
デメリットはUSBメモリは小ささゆえに紛失の可能性もあり若干信頼性に欠けるという点、DVD・BDは枚数が増えるとかさばりますし、ディスク自体が劣化しないよう正しく保管しておく必要がある点でしょう。
クラウドにバックアップ
Google DriveやDropboxなど、ネットのクラウド上にデータを保管できるサービスを利用するのもいいでしょう。数GBまでは無料で使えるものが多く、ほんの少しお金を払えば数十GBの容量を利用することもできます。クラウド上に保管するメリットとして、自宅だけでなく外出先からでもネットがあればアクセスすることができる点です。
そんな便利なクラウドサービスですが、もちろんデメリットもあります。クラウドというサービス自体まだ生まれてからそれほど経っておらず、変化の激しいサービスです。
そのためサービスの採算性が取れなかったり、トラブルなどによって、サービスが終了してしまう可能性があります。サービスを提供している会社自体が無くなってしまう可能性もあるという点です。
おすすめはローカルとクラウドの両方に置いておくこと
それぞれにメリット・デメリットがあります。おすすめの方法としてはローカルとクラウドの両方にデータをバックアップしておくことです。NASやUSBメモリなどにも定期的にバックアップを取っておき、パソコンからクラウドに自動でバックアップを取ってくれるように設定をしてきましょう。パソコン本体と、パソコンの外、さらにネットのクラウド上と3つもあればちょっとやそっとで全てのデータを失ってしまうことはないでしょう。
ハードディスクの容量もどんどん増え、USBメモリもひと昔に比べて速度も格段にアップしました。インターネットは光ファイバーが普及しギガビットでの通信が可能な時代です。新しい技術も日々どんどん生まれてきています。上手に使いこなして日常をより便利で快適なものにしていきたいですね。