「ゲームのように勉強や仕事が進んだら…」「レベルなら何時間でもできるのに…」。ゲームの最中にこんなことをふと考えたことはありませんか?
実は、ゲームに向けられるエネルギーを学習に向けようという考え方があります。その名も「ゲーミフィケーション」。一体どのような考え方で、どういった効果があるのでしょうか。
ゲーミフィケーションの仕組み
ゲーミフィケーションは、簡単に言うと「ゲームに熱中する仕組みを他の分野に使う」という考え方です。よく勘違いされている方がいるのですが、「ゲーム化する」ということではありません。
では、ゲームに熱中する仕組みとは何か?それは以下の4要素であると考えられています。
- 仲間との協力やライバルとの競争
- 継続的に得られる評価・報酬
- 段階的に上昇する難易度設定、乗り越えられる程度の障害
- 明確なゴール、ルール
すぐ気が付くと思うのですが、面白いゲームにはこれら4つの要素が必ず入っていますよね。
例えばRPGならば、
- 仲間と共同で強いモンスターを倒し、
- アイテムや経験値・称号を獲得し、
- さらに強いモンスターを倒してクエストを消化し
- 最終的には魔王を倒して平和な世界を取り戻す
といった具合です。これらは、ゲームを離れた分野でも「人間をある事柄に熱中させる」要素として注目されています。
ゲーミフィケーションの目的は「モチベーション」「成長」
ゲーミフィケーションは、実際に教育機関や企業でも導入されており、自発的な「やる気」を引き出して成長につなげる効果があるそうです。
また、日本で流行している「ソシャゲ(ソーシャルゲーム)」の仕組みは、ゲーミフィケーションと深いつながりがあるとのこと。ログイン報酬や時間制のクエスト、コミュニティ(ギルドやクラン)への参加など、確かにモチベーションや成長を意識した仕組みは多いですよね。
ただし、繰り返すようですが「日常をゲーム化する」ことが目的ではありません。あくまでも、モチベーションの向上と持続的な成長が目的です。
ゲーミングPCが学習システムになる可能性も?
ここからはあくまでも私の持論ですが、ゲーミングPCはゲーミフィケーションを利用した学習システムになる可能性を秘めていると思います。
これまでもオンラインで学習する仕組みがありました。しかし、その大半はテキストや音声、動画ベースのもので、現実の学習を補強する存在であったといえるでしょう。
しかし「VR」や「MR」の要素が強まり、よりリアルな学習環境が整ってくれば、必然的にPCのスペックが求められます。通常のPCに比べて高い処理能力(特に視覚的な表現力)を持つゲーミングPCなら、高度な学習環境にもついていけるはずです。
そう考えると、今後はゲーミングPCという呼び名自体が変わってくる可能性もありそうですね。