海外ではeスポーツは認知されつつあるひとつの産業となってきています。国内ではまだ認知度は低いものの、ここ最近じわじわと盛り上がりの気配をみせつつあります。
プロゲーマーライセンス制度を提供する日本eスポーツ連合が設立
これまで日本国内ではプロゲーマーはあくまで自称のレベルでしかなく、ライセンス制度やスポンサー体制も確立されておらず、メーカーや個人レベルでの活動がほとんどでした。
世界ではeスポーツは1億人を超える観衆がいると言われるほど盛り上がりを見せています。そしてその数は2020年には5億人を超えるとも言われています。そこでイマイチ盛り上がりに欠ける日本国内でもeスポーツを一産業として確立されるため、2018年の2月にゲームメーカー団体や日本オンラインゲーム協会などが合併し、新たに一般社団法人 日本eスポーツ連合として設立されました。
国内のプロゲーマーチーム
国内で活動しているプロゲーマーチームを一部ご紹介しましょう。
DetonatioN Gaming
LoLやPUBG、CS:GOなどのFPSゲームからShadowverseといったカードゲームなどまで幅広く活動しており、所属しているプレイヤーや認知度の面からしても一番メジャーなのはDetonatioN Gamingかと思います。日本で初の給与制度でのチーム運営を行なっていることでも知られています。
スポンサーの数も多く、NVIDIAやLogicool G、マウスコンピュータといった大手メーカーも名を連ねています。
父ノ背中
レインボーシックスシージやPUBGの実況配信でも有名なチームです。プロゲーミングチームとしては2017年の3月からでまだ歴史は浅いですが、所属しているプレイヤーはプロチーム以前からの強豪プレイヤーばかりです。
スポンサーにRazerやGAMYがついていることでも知られています。
DeToNator
DetonatioN Gamingと名前が似ていますが、似て非なるチームです。2009年から活動しており歴史のあるチームでもあります。CS:GOやOverwatchなどでも活躍しており、スポンサーにはASUSやTwitchなどがあります。
GODSGARDEN
主に格闘ゲームに主軸を置いたプロゲーマーチームがゴッズガーデンです。TV出演でも知られる「かずのこ」選手が所属するチームとしても知られています。アーケードスティックのHORIやマウスコンピューター、Razerなどがスポンサーとしてついています。
SCARZ
SCARZも歴史の長いプロゲーマーチームです。チームの規模としてはDetonatioN GamingやDeToNatorに並ぶでしょう。主にFPSゲームのタイトルでの活動を行なっているようです。AMDやLG、NETGEARなどがスポンサーになっています。
興行としての収益と、プレイヤーの収入の確立が課題
日本ではゲーム=遊びという固定観念が根強くあります。これが日本国内でeスポーツが広まらない大きな原因なのは間違い無いでしょう。ゲームは不健全、不健康、根暗といったマイナスのイメージが大人の間で強く、そういったイメージを少しずつ変えていく必要があるでしょう。
また興行としての収益性も課題です。日本の法令等の問題から大きな賞金を大会にかけることができないのが現状です。賞金が低いと注目度も下がりますし、なにより参加者が集まりにくくなります。参加者が集まらないと興行としても成立しなくなるという負の連鎖が起きてしまいます。このあたりの課題は連合が設立されたことで改善されていくことが期待されます。
そしてなによりもプロゲーマーとしての職業の確立です。プロとして最低限食べていけないようであれば誰も続けていくことはできません。賞金やスポンサー制度などがより一層整備され、夢のある職業にプロゲーマーがなる必要があるでしょう。
いずれにせよ日本eスポーツ連合設立されたことによって、今後ますます盛り上がりの気配を見せるeSports業界に期待が高まります。