2019年8月、Intelが予定していた第10世代CPU「Ice Lake」の出荷を開始しました。Intel初の10nmプロセスCPUということで、各所から注目されています。この新型PCは、果たしてゲーミングPCにどれだけの影響を与えるのでしょうか。
Ice Lake世代CPUのスペックから整理していきます。
Ice Lakeのラインナップとスペック
Ice Lakeは新型コア「Sunnycove」を採用した初の10nmプロセスCPUです。また、内蔵グラフィックスの性能も引き上げられているとのこと。
クラスは大きく「U」と「Y」に分類され、Uのほうが一般的なノートPC向け、Yはより小型で低電力なモバイルPC向けと見られています。
Ice Lake-Uの代表的なモデル
Core i7 1068G7 | 4コア8スレッド | 2.3~3.6GHz | TDP 28W |
Core i7 1065G7 | 4コア8スレッド | 1.3~3.6GHz | TDP 15W~25W |
Core i5 1035G7 | 4コア8スレッド | 1.2~3.3HGHz | TDP 15W~25W |
Core i5 1035G4 | 4コア8スレッド | 1.1~3.3HGHz | TDP 15W~25W |
Core i5 1035G1 | 4コア8スレッド | 1.0~3.3HGHz | TDP 15W~25W★ |
Core i3 1005G1 | 2コア4スレッド | 1.0~3.4HGHz | TDP 15W~25W★ |
Ice Lake-Yの代表的なモデル
Core i7 1060G7 | 4コア8スレッド | 1.0~3.4GHz | TDP 9~12W |
Core i5 1030G7 | 4コア8スレッド | 0.8~3.2GHz | TDP 9~12W |
Core i5 1030G4 | 4コア8スレッド | 0.7~3.2GHz | TDP 9~12W |
Core i3 1000G4 | 2コア4スレッド | 1.1~3.2GHz | TDP 9~12W |
Core i3 1000G1 | 2コア4スレッド | 1.1~3.2GHz | TDP 9~12W★ |
※★が付いているモデルは「UHD Graphics」を内蔵、それ以外は「Iris Plus」を内蔵。
モバイル向けCPUということで、再考でも4コア8スレッドかつTDPは28Wです。15万円以下のゲーミングノートPCに搭載されるケースが増えると思いますね。
グラフィック性能は第8世代比3~40増
ゲーミングPCとして考えた場合、やはり重視されるのは「グラフィック性能」ではないでしょうか。ゲーミングノートPCの多くが独立GPUを搭載するとはいえ、CPU内蔵のグラフィックで足りるならば、独立GPU無しのモデルを購入しても良いわけですから。
国内外のニュースメディアの報道をまとめると、Ice Lakeは第8世代(Coffee Lake)モバイルCPUに比べ、30%~40%の性能向上が見込めるようです。
順調に動作クロック数が上がれば、ライバルのRyzenと同等かそれを上回るくらいのモバイルCPUになりそうですが、肝心の動作周波数がそれほど上がっていません。
ということで、ゲーミングノートPC用のCPUとしても、第8世代よりは上だがRyzenシリーズと比べる限りは微妙、という結果になりそうです。