2018年8月13日に発売された第2世代Ryzenの最上位CPU「Ryzen Threadripper 2990WX」を搭載したゲーミングPCが、早くも登場しました。
物理32コア64スレッドという怪物級のCPUは、どのようなゲーミングPCに変貌したのでしょうか。今回はBTOショップ大手の一角、FRONTIER(フロンティア)のゲーミングPCを紹介します。
FRONTIERの2990WX搭載ゲーミングPCとは?
そもそも物理32コア64スレッドのCPUが、ゲーミングPCに必要なのか……?と疑問を持たれる方も多いでしょう。私もその一人です。現状(2018年時点)で、物理6コア12スレッド程度のCPUがあれば、性能不足を感じることはほぼないからです。
しかし、このような疑念を吹き飛ばすような怪物ゲーミングPCが登場しました。FRONTIERの「FRGBX399WX」です。このモデルは、ハイエンドゲーミングPCシリーズである「GBシリーズ」に属するもので、価格はなんと、税抜き479800円。税込みでは、52万円弱にもなります。スペックは以下の通りです。
FRONTIER「FRGBX399WX」のスペック
OS | WindowsR 10 Home 64bit版 |
CPU | AMD Ryzen Threadripper 2990WX 3.00GHz(32コア/64スレッド) |
CPUクーラー | 水冷CPUクーラー |
マザーボード | AMD X399 チップセット搭載マザー |
メモリ | 32GB (8GB x4) DDR4 SDRAM PC4-19200 (DDR4-2400) |
ストレージ | 525GB SSD / 3TB HDD / DVDマルチドライブ |
GPU | NVIDIA GeForce GTX1080 |
電源 | 850W ATX電源 80PLUS Platinum(日本製コンデンサ仕様) |
ちなみに水冷CPUクーラーは、ENERMAX社の「LIQTECH TR4&ELC-LTTR240-TBP」を採用しています。公式でRyzen Threadripperへの対応をうたっている数少ないクーラーで、大型の銅製ベースが特徴的です。
また、個人的には電源容量が意外と小さいことに驚きました。2990WXはTDPが公称250W、実際の消費電力は90Wから400Wともいわれています。そこへGTX1080を搭載するのなら、1000Wは必要かなと考えていましたが、実際に採用されているのは850W電源。
意外と普通の電源で動くのだな、という印象です。ただし、オプションで同クラスの1050W電源も選択できるため、心配ならばこちらを購入するのがおすすめです。
2990WXはBTOショップ各社のフラッグシップになるか?
今回はFRONTIERから登場した2990WX搭載マシンを紹介しましたが、同様のマシンは他社からも発売される可能性があります。当面の間2990WXはゲーミングPCの最上位モデルに採用されるでしょうし、モンスターマシンの「看板」になることは間違いなさそうです。
メニーコア時代を象徴するような32コアマシンは、普通ならまず必要ありません。しかし、そのスペックには、ロマンを感じさせるものがありますね。私も是非一度、稼働している実機を見てみたいです。