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イマイチわかりづらいマザーボードのスペックと規格を解説

自作でパソコンを組む際に必ずしなければならないマザーボードのチョイス、自作が初めてであれば暗号満載の謎の基盤にしか感じられないかもしれません。マザーボードには全てのパソコンの部品が接続されます。そのため、それぞれの部品がマザーボードと対応しているかどうか、一つ一つ確認が必要です。慣れてしまえばどうということはありませんので、ポイントを押さえておきましょう。

マザーボードのスペック

CPUソケットの形状をチェック

CPUソケットはCPUをセットするソケットです。これはIntelとAMDのメーカーによっても違いますし、CPUのバージョンによっても違ってきます。CPUのカタログで確認ができます。AMDのRyzenであればAM4、IntelのSkylakeやKabylakeであればLGA1151やLGA2066、HaswellやBroadwellであればLGA1150やLGA2011-v3です。

サードパーティ製のCPUファンを取り付ける際にも注意が必要です。ソケットが対応していないものだと、ファンを固定する穴の位置が合わず取り付けができません。必ず可能なソケットかどうかも確認してください。

メモリスロットの種類と数をチェック

メモリスロットはその名の通りメモリを挿入するスロットです。偶数個のスロットになっており、4つから8つほどのスロット数になっています。スロットの数だけメモリが挿入できますが、対応しているメモリの種類と上限には注意してください。

まずは一番重要なポイント、DDR3なのかDDR4なのかを確認します。これはメモリのバージョンの種類名で、お互いに互換性はなく形状も違うためそもそも刺さりません。マザーボードとメモリの種類をしっかりと確認しておく必要があります。

SATAコネクタのバージョンと数

SATAコネクタにはHDDやSSD、光学ドライブを接続します。SATAにはバージョンがあり、SATA2.0とSATA3.0に分かれています。SATA3.0のほうがより高速にデータ通信が可能になっています。SSDなどはSATA3.0に対応しているものであれば、SATA3.0のコネクタに接続しなければその性能を100%発揮することはできませんので注意が必要です。

HDDであればSATA2.0のデータ転送帯域で十分なはずですので、HDDを接続する場合はSATA2.0のコネクタに接続しましょう。DVDやBlu-rayなどの光学ドライブも同様にSATA2.0で十分でしょう。

一般的なマザーボードであればSATAのバージョンによってコネクタの色が分かれていると思います。マザーボードのマニュアルに記載されていますのでわからない場合はマニュアルを参照してください。

PCI Expressスロットの種類と数

PCI Expressスロットには拡張カードを刺します。グラフィックカードやサウンドカード、ネットワークカードなど必要に応じたスロット数かをチェックしましょう。

PCI Expressスロットにはx1、x4、x8、x16など種類があります。拡張カードの種類やデータの転送スピードが異なるのですが、端子の長さも違います。グラフィックカードはほぼx16スロットを使用します。x16はグラフィックカード専用スロットと考えてもいいでしょう。もしSLIを組む際はx16スロットの数に注意してください。

x1スロットにはUSB増設カード、サウンドカード、キャプチャーカードなど多くの拡張ボードが該当すると思います。いくつもカードを刺す予定であれば足りているか要チェックです。x1のカードはx4など他のスロットにも刺さりますので、そちらが余っていれば流用可能です。

マザーボード基本性能は4つでチェック、他は付加機能

いかがでしょうか、マザーボードの大きな分類としてはCPUソケット形状、メモリはDDR3かDDR4か、SATAコネクタの数は十分か、PCIスロットの数は十分か、それらをチェックすれば良いでしょう。高性能・高価なマザーボードとの違いは、そこからのプラスアルファの付加機能・付加価値です。コンデンサの質が違ったり、無線LANアダプタが付属していたり、背面I/Oポートの数が多かったりといった面ですので、必要に応じて選択すると良いでしょう。

マザーボードの規格の違い

パソコンの大きさがいろいろあるように、マザーボードの大きさもいろいろあります。しかしサイズや規格が決まっていなければPCケースに入らなかったり、拡張カードが刺さらなかったりといったことになってしまいます。そこでマザーボードはインテルとVIAという2社がサイズや形状、ネジ穴の位置まで決めて規格化しています。

マザーボードのフォームファクタとは

フォームファクタとは、基盤の形やサイズ、ネジ穴の位置など物理的な仕様の取り決めのことを指します。フォームファクタを統一することで、壊れた時などに同じフォームファクタの違うメーカーのマザーボードでも交換することができます。

マザーボードを作っているメーカーはたくさんありますが、一般のパソコン向けマザーボードのフォームファクタを決めているのは現在ではインテルとVIA Technologiesの2社のみです。

インテルフォームファクタ

インテルフォームファクタの一般的なパソコンの大部分で採用されています。その中でもATXはもっともスタンダードで一番多く普及しているフォームファクタです。

  • ATX
  • Micro ATX
  • Flex ATX
  • Extended ATX
  • NUC

VIA Technologiesフォームファクタ

VIA TechnologiesフォームファクタはMicroATXよりさらに小さな規格で、省スペースや小型パソコン向けのフォームファクタです。

  • Mini-ITX
  • Nano-ITX
  • Pico-ITX

フォームファクタの種類とサイズ

フォームファクタによってサイズが厳密に決められています。

ATXフォームファクタ

ATXはパソコン市場でもっとも多く普及しているフォームファクタです。縦244mm横305mmでミドルタワーやフルタワーサイズのパソコン向けとなっています。

Micro-ATXフォームファクタ

Micro-ATXはATXより横幅を小さくし、正方形サイズにしたフォームファクタです。縦244mm横244mmでミニタワーや省スペース型のパソコン向けとなっています。

Flex-ATXフォームファクタ

Flex-ATXはMicro-ATXよりさらに小さくなっています。縦191mm横229mmで省スペース型やキューブ型パソコン向けとなっています。

Extended-ATXフォームファクタ

Extended-ATXはATXをより大きくしたフォームファクタです。縦305mm横330mmと非常に大型で、一部のハイエンドCPUやサーバー向けCPUを搭載するパソコンやサーバーなどで使用されています。

NUCフォームファクタ

NUCとは手のひらに乗るほど小さいサイズのフォームファクタです。縦101mm横101mmと非常に小さく、超小型パソコンでベアボーンキットなどで使用されています。

Mini-ITXフォームファクタ

Mini-ITXはVIA Technologiesが開発したフォームファクタです。Flex-ATXよりも小さく、主に組み込みシステム向けとして開発されましたが、CPUがプリセットされたベアボーンキットとしても販売されています。縦170mm横170mmとなっています。

Nano-ITXフォームファクタ

Nano-ITXはMini-ITXをさらに小さくしたフォームファクタで、縦120mm横120mmとなっています。組み込みシステムがほとんどで一般パソコン向けにはあまり普及していません。

Pico-ITXフォームファクタ

Pico-ITXはNano-ITXをさらに小さくしたフォームファクタです。縦100mm横72mmと超小型なサイズを実現しています。こちらも組み込みシステム向けとなっています。

自作するならPCケース側の対応フォームファクタも要チェック

マザーボードの規格によってサイズが決まっていることはお分りいただけたと思います。マザーボードだけはなく、PCケースのサイズによって物理的に入らないフォームファクタもあります。コンパクトなPCケースや特殊な形状のPCケースでパソコンを組み立てる場合は、対応フォームファクタが必ず明記されていますので、購入予定のマザーボードが入るかどうかを必ずチェックしてください。

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