パーツショップに行けばたくさんPCケースが陳列されています。ティッシュ箱くらいのサイズのものから、小型の冷蔵庫くらいのサイズのものまでさまざまな種類があります。大きいPCケースも小さいPCケースも構成が一緒であれば性能も同じです。PCケースのスペックの見方をご紹介します。
サイズや規格によって一応名前は決まっている
ケースの種類は多くのタイプがあり、細かく分けると10種類以上にもなります。ここでは代表的な種類をご紹介します。
フルタワーケース
フルタワーケースは最大サイズのタワー型ケースです。一番高い拡張性とメンテナンス性を兼ね備えています。サイズも大きい分、パーツのサイズを気にせず好きなだけ拡張することができます。反面、ケース自体の重量が非常に重く、サイズゆえに場所も取ります。パソコンを組み上げた後は一人で持ち上げるのにも苦労すると思います。もちろん不可能ではありませんが。
ミドルタワーケース
ミドルタワーケースはフルタワーケースよりもサイズを一回り小さくしたケースです。フルタワーに比べれば拡張性は落ちますが、それでもパーツの長さやケーブルの取り回しは十分余裕をもってできるだけのサイズはあります。一人で場所替えなどで楽に持ち運びできるのはこのサイズまででしょう。
ミニタワーケース
ミニタワーケースはミドルタワーをさらに一回り小さくしたケースです。拡張性やメンテナンス性はだいぶと落ちますが、あまりカスタマイズをしない場合やパソコンデスク回りにあまりスペースが無い場合はコンパクトな分オススメです。タワーケースですのでグラフィックカードも物を選びますが搭載することもできます。
スリムタワーケース
スリムタワーケースは省スペース型ともいわれるサイズのケースです。細長い形をしていて、光学ドライブも縦に取り付けられているものが多くあるのも特徴です。スリムタワーケースは拡張性は全くと言っていいほどありません。マザーボードやその他のパーツもサイズをかなり選びますので、スリムタワーケースを選ぶ際にはくれぐれも注意してください。
キューブケース
キューブケースはミニタワーケースと似ていますが、高さのあるタワーケースと違って、奥に長いのがキューブケースです。正面から見るとほぼ正方形に近い形をしています。拡張性は製品によってまちまちですが、ミニタワーケースと同程度の拡張性の物が多い印象です。ミニタワーケースから少しデザイン性重視に寄ったのがキューブケースと言えるのではないでしょうか。
オープンフレーム
オープンフレームは、マザーボードを固定する面だけ金属板で、他の面はすべてアクリルや強化ガラスもしくは何もなしといったデザイン性に振り切った開放的なケースです。拡張性やメンテナンス性はケースからはみ出ることも可能ですので、非常に高いとも言えるかもしれません。内部が丸見えになってしまいますので、しっかりと組み立てやケーブルの引き回しをしていないと汚く見えてしまいます。
マザーボードの規格に対応しているかなどスペックは要チェック
つづいてPCケースのスペックについてです。スペックはUSBポートの数や拡張性、対応しているマザーボードの種類などが記載されていますので必ずチェックしておきましょう。
対応しているマザーボードの規格
マザーボードにはいくつか規格があり、その規格によって基盤のサイズが決まっています。マザーボードをPCケースに固定するためのねじ穴の位置も規格によって決まります。
PCケースが規格に対応していないとマザーボードとのねじ穴の位置が合わず、取り付けられないといったことにもなりますので必ず確認してください。
- ATX
- Micro-ATX
- Mini-ITX
- nano-ITX
- pico-ITX
5インチベイの数
5インチベイにはDVDやblu-rayドライブを取り付けることが一般的です。他にもファンの回転数を調節するコンソールや、オーディオジャックを前面に取り付けるキットなどもこの5インチベイに取り付けることができます。必要な数が空いているかチェックしましょう。
3.5インチベイの数
3.5インチベイは昔はフロッピーディスクドライブを取り付けるためにありました。しかし今ではあまりフロッピーディスクドライブを取り付けることはありません。3.5インチベイが無いケースも今は多いでしょう。もし取り付けるのであれば搭載されているかをチェックしましょう。
3.5インチシャドウベイ
同じ3.5インチでもシャドウベイと呼ばれる場所は、前面からは隠れておりサイドパネルを開けてアクセスします。ここには3.5インチのHDDを取り付けます。2.5インチのHDDやSSDも3.5インチに拡張するマウンタを取り付けてここに取り付けることができます。
フロントアクセスや静音性など便利な機能もチェック
他にもPCケースによってさまざまな便利な機能や、デザインで他のケースとの差別化を図っています。便利なSDやメモリースティックを読み取れるマルチカードリーダーを上部に搭載してあったり、小物入れが付いているものもあります。
サイドパネルに超特大のケースファンを搭載して放熱性を高めているものもあります。最近ではパソコンの静音性を重視するニーズがあるので、開閉部の密閉度を高めて静音性を上げているケースもあります。
PCケースはパソコンの顔でもあります。昔は無機質なデザインばかりでしたが、最近ではデザイン性を重視したPCケースがほとんどです。デザインとスペックの両方をしっかりとチェックしてピッタリのPCケースを選ぶ一助になればと思います。